看護師が向いてない人の特徴!自信がない場合の対処方法まとめ!
学生時代にたくさんの質問に答えて「あなたは○○系の仕事に向いてます」という答えを導く「職業適性検査」を受けたことがありませんか?
しかし検査を受けたからと言って言われた通りの職業に就いた人は少ないでしょうし、検査のタイミングによって答えも自然と変わるでしょう。
なにより、自分がどんな職業に向いているかは、実際に働かなければわかりません。
その一方で、看護師や医師といった専門的な仕事では向き不向きが気になることもあるでしょう。
特に看護師は、向いていない人にある共通点が存在しています。
今回は、看護師に向いていない人の特徴や対処方法を解説していきます!
仮に看護師に向いていなくとも、努力と工夫次第で続けることはできますし、辞めなければいけないわけではありません。
看護師の仕事に自信をなくしているなら、ぜひ目を通してください!
看護師の仕事内容とは?
看護師の主な仕事は、医者の診察や処置をサポートすることです。
さらに、入院患者がいる病棟ならば、患者さんの日々の観察やサポート、退院後の指導、日々の記録をとり、問題のチェックと解決への看護計画を立てることなども重要です。
看護師の仕事は、看護の知識や技術だけでなくさまざまなスキルが求められます。
看護師が向いてない人の特徴
周りの人に関心がない
人と人が接する看護師の仕事は、いわゆるサービス業に近いと思います。
しかし、その場限りにはならず、繰り返し長い期間接点を持ち続ける可能性があるところが、一般的なサービス業とは違います。
そのため相手への興味がなければ、看護師の仕事を楽しむことは難しいです。
看護師は患者さんと必ずやりとりをし、場合によっては患者さんから人生相談をされることもあります。
人間に興味がないと思いやりのある対応が難しくなることから、看護師に向いていないと言えるでしょう。
対処方法
解決策はやはり興味を向けることですが、人に興味を持ったことがない看護師にとってそれはは難しいもの。
荒療治とも言えますが、1日1回でも、自ら患者さんに話しかけましょう。
慣れてきたら、受け持ち患者さん全員と雑談を楽しむ習慣をつけましょう。
自己管理力が低い
遅刻癖がある、体調管理ができない、約束を守れない、といった自己管理能力が低い人は、患者さんの管理をすることも難しいです。
時間厳守や体調管理が大切であるということは、看護師だけでなく社会人全体に共通しています。
看護師の場合は、患者さんと予定を合わせて指導の時間を設けることもあり、言い換えれば患者さんとのさまざまな約束を日常的に行います。
理由がどうであれ約束を守れないことは、患者さんからの不信感につながりかねません。
対処方法
自己管理能力が高い人は、オンとオフをしっかり切り替えています。
例えば次の日が仕事の場合「ちょっとくらいいいじゃん、飲みにいこうよ」と声をかけられても、頭を休みモードから切り替えきちんと断りましょう。
それだけで体調や金銭面が管理でき、こうした経験を繰り返すことで自己管理能力が身についていきますよ。
血が苦手
血を見るだけで気分が悪くなる人は一定数いますが、看護師の中にも血が苦手な人がいます。
重度になると採血を見るだけで倒れてしまう……ということもあります。
看護師は採血、点滴のルート確保、傷の処置などさまざまなシーンで血をみるため、血が苦手な人は活躍が難しいかもしれません。
対処方法
苦手なものを乗り越えることは、簡単ではありません。
何度も血を目にすることで強制的に慣れさせていくことができるかもしれませんが、実際に看護師として業務をしながら克服することは難しいものです。
看護学生であっても、実習のタイミングだけで克服できるとは限りません。
この場合、血を見る機会が少なくなるよう仕事の現場を見直しましょう。
採血をまったくしない現場を見つけるのは難しいですが、リハビリ病棟や精神科ならば比較的機会が少ないはずです。
リハビリ看護や精神看護を極め、専門知識や技術の高い看護師を目指しましょう。
言動に責任を持てない
看護師の仕事では、日々責任を背負うことになります。
極論、患者さんへ向けた言動がすべてあなたの責任になります。
勤続年数や経験は関係なく、新人であろうとベテランであろうと患者さんから見れば同じ看護師です。
ときには命にまつわる責任もとらなければいけない、責任感が絶対になければできない仕事です。
対処方法
まずは、なぜ自分が「責任」というものに対して引け目があるのか、よく考えてみましょう。
そもそも「責任ある仕事に対して自信がない」という時点で、あなた自身に責任感がある証拠です。
自信をもって責任ある仕事にも向き合えるまで、経験や実績を重ねましょう。
責任のある仕事を、面倒くさいからと避けているのであれば、看護師の仕事についてよく考え直しましょう。
覚悟を持たず看護師を続けることで、患者さんの命や他の看護師に影響を与える可能性があります。
協調性がない
看護に限らず、病院や施設の仕事はスタッフ同士協力しなければ成り立ちません。
そのため、協調性がない人は看護師の仕事に向いていないと言えます。
非協力的な態度が目立つ看護師は、困ったとき誰からも助けてくれなくなるかもしれません。
対処方法
自分から積極的に声をかけ、協力する姿勢を大切にしてください。
協調性がないと周りに感じさせる人は「仕事が増えると面倒くさい」と考えやすい傾向にあります。
非協力的な態度は巡り巡って自分の仕事にも影響するため、面倒なこともお互いに協力しながら分散して取り組みましょう。
学習意欲がない
看護師は、一生学び続けなければならない職業です。
看護師の国家試験が終わってからも、常に知識や技術は更新され、古いものは捨てられるか蓄積されるかのどちらかになります。
多くの看護師が新人時代にさまざまな研修を受けた上で、経験を積んでからも変わらず勉強会に参加します。
常になにかを学ぶ意欲がなければ、看護師を続けること自体が難しくなります。
対処方法
自分がどうして看護師になりたいと思ったのか、そして看護師になるためにどのような努力をしてきたか、さらに看護学生時代の思い出など、初心を思い出しましょう。
かつて経験したはずの、看護師になるため懸命に「学んでいた」時代を思い出すことで、その力を取り戻せるかもしれません。
それでもモチベーションがあがらないのであれば、生活の中で強制的に「勉強する時間」を作りましょう。
友人や同僚に見張ってもらうなど、強制的に学ぶシーンを作ることで、自然と習慣に身になるかもしれません。
積極性がない
看護師の仕事は、経験しなければ覚えられないこともたくさんあります。
そのため新人であってもベテラン看護師であっても、経験したことのない仕事は、自ら積極的にチャレンジする姿勢が求められます。
新しい知識や技術を得るには、積極的にチャレンジする姿勢が欠かせません。
無理をする必要はないものの、積極性があってこそ看護師として成長できるのです。
対処方法
精神論で解決するのもあまりよくありませんが、やはりこればっかりは高い意識を持つことが大切です。
積極的な姿勢がなかったために、誰にでもできることしかできない看護師になるのはもったいないです。
また、今まで積極性がなかった看護師の姿勢が変わると周りからの評価も変わり、先輩や上司との人間関係も円満になります。
汚いものを触れない
入院病棟で働く看護師ならば、誰もが排泄介助を行います。
手袋はつけるものの、患者さんの便が付いたおむつや、便がこびりついたお尻の処理をすることは日常茶飯事です。
ときにはお尻の穴に指を入れて摘便をしたり、患者さんがが嘔吐した時ときには吐いたものの処理をしたりすることも、看護師の仕事です。
「汚いから触りたくない」とは、言っていられません。
対処方法
汚物はほとんどの看護師が「できることなら触りたくない」と考えており、今すぐに対処することは難しいものです。
しかしそれも含めて看護師を目指したはずですので、「やっぱり嫌だ!」と泣き言をいわずに、慣れていくしかありません。
もしこれを読んでいるあなたが看護学生ならば、実習の期間中に便のついたおむつを触れるようになっておきましょう。
はじめから不潔な業務についてしっかり認識し、手指衛生や防具装着を徹底することを「スタンダードプリコーション」と言いますが、これを念頭においておきましょう。
病院によっては、手袋を2重にしてもOKという場合もあるため、慣れないうちはそのような工夫もしてみてくださいね。
思いやりがない
患者さんをはじめ、医師、看護師、理学療法士、看護助手などたくさんの人とかかわる看護師には、常に思いやりの心が必要です。
病院で働くときに「自分の方が立場が上」というような無意識のヒエラルキーができてしまうのは、いいことではありません。
同じ医療関係者という意識を持ち、誰に対しても思いやりの心で対応するようにしたいものです。
対処方法
まず、職業に関するヒエラルキーの認識そのものを捨てなければ、思いやりをもつことは難しいです。
忙しく余裕のない看護師は、看護助手や事務スタッフについ上から物を言ってしまいがちです。
しかし、見えないところでその人たちに何度も助けられ、その人たちがいないと回らない仕事もあるのですから、全員に下から接するくらいの気持ちでちょうどいいはずです。
以上、看護師に向いていない人の特徴でした。
努力によって変えられるもの、努力ではどうにもならないものなど、色々な特徴がありました。
読んでいく中で「やっぱり看護師に向いていないんだ」と思ってしまった人もいると思いますが、そうした人にも希望はあります。
看護師の仕事が向いていないと感じたときには
看護師の仕事が向いていないかもしれない、と思った人に、乗り切るためのアドバイスをお伝えしたいと思います。
「確実に、間違いなく向いていない人」なんていない
看護師を目指したきっかけとして「親が看護師だから」、「自分自身が苦しんでいるとき、優しい看護師に助けてもらったから」というように、具体的なエピソードがある人が少なくないものです。
実体験があり、覚悟を持って「看護師になろう」と考えたのであればその時点で看護師の素質が高いと言え、「確実に間違いなく看護師に向いていない」という人はいません。
優れた人でも「向いていないかも」と考えている
上司や先輩、同僚たちも、言わないだけであなたと同じ経験がある人は多いはずです。
もしかしたら「あなたは看護師に向いていないから辞めなさい」と言われた経験のある人もいるかもしれません。
私も、何気ないシーンで上司に呆れられたときには「看護師に向いていない!」と思い、一度は辞めようと決意しました。
しかし、結局は看護師として働き続けています。
つまり「向いていない」「辞めたい」と考えるなんて、どんな看護師でも必ず通る道なのです。
「もう辞めるしかない」と深く悩んで衝動的に行動せずに、今の自分に足りていないことを前向きに探しましょう。
自分の長所を見つけることが大事
悪い部分ばかり注目すると「向いていない」、「辞めたほうがいい」、「今日も失敗してしまった」、「やっぱり向いてないから」という具合に、悪循環に陥りかねません。
自分の悪いところや直すべきところは、経験を積みながら少しずつ直していけばいいんです。
それよりも、「自分にできること」、「得意なこと」を見つけ、伸ばしていきましょう。
そして以前よりも悪い部分が改善したと感じる機会があれば、自分をよく褒めてあげましょう。
看護師という仕事を自分なりに楽しむ
看護師の仕事は責任も大きく、厳しい仕事であり、業務中には嫌なことのほうが多いくらいです。
しかし、大変でやりがいの大きい仕事だからこそ、楽しさを見つける喜びがあるのだと考えています。
「看護師になって良かった」という実感は、人によってタイミングも時期もきっかけも違います。
「自分は看護師に向いていない」と考えている人には「看護師という仕事を楽しんでいますか?」と聞きたいです。
看護師は辛いこともあると知りながら、実習でも嫌な経験をしながら、それでも努力を重ね看護師国家試験を通過したはず。
今度は、つらいことや嫌なことだけでなく「看護の楽しさ」も積極的に探してみましょう。
「向いていない」と言うのは成長してほしいから
どんな人でも、あなたが嫌いだから「看護師に向いていない」というわけではありません。
相手のことが嫌いでも、仕事中は関係なく接するのが社会人あり、何よりあなたに「現状を乗り越えてほしい」と期待しているから言っているのです。
もし「向いてない」と言われたら、悔しさをバネに驚くほど成長して、見返してやりましょう。
正直なところ、私も後輩に「向いてない」と伝えたことがありますが、それは相手が絶対にできる子だという信頼関係があったからこそ、バッサリと言いました。
後輩はその直後から意識が変わったのが見てとれて、数ヵ月後には「あのときああ言ってもらえてよかったです」と、かえって感謝されました。
どんな看護師でも「最初からすべてできる」なんてことはあり得ません。
きっとあなたの上司や先輩も、「今の自分に何が足りないのか」と考え、自分以上の立派な看護師になってほしいと考えているんですよ。
まとめ
このように「本当に、絶対に、間違いなく看護師に向いていない人」なんていません。
もちろん「看護師に向いているなあ」と感じる人もいますが、隣の芝だから青く見えているだけかもしれません。
もしかしたら、その人の方があなたのことを「あの人は自分と違って看護師に向いているな、羨ましいな」と感じているかもしれません。
「いい看護師」という明確な定義がないからこそ、悩んでしまうんですね。
本当に看護師に向いてない人は、そもそも国家試験に受かるところまでたどり着けません。
看護師になった時点で向いていない人なんていませんから、自信を持って前に進んでくださいね!