看護師の仕事のやりがいとは?特に大変な業務とともにチェック!
あなたは「看護師」と聞いて、どのようなイメージを思い浮かべますか?
「白衣の天使」と言われるような、ポジティブな印象でしょうか、それとも3Kのようなネガティブなイメージでしょうか。
もちろん大変ではありますが、その分やりがいもあるんですよ。
経験者が看護師のやりがいを覚えたシーンとは?
看護師は、総合病院、個人クリニック、施設、保育園などで働きます。
ここでは、病院で働く看護師の業務について解説していきます。
採血や点滴
新人看護師がはじめに経験する試練であり、経験を積んでも緊張する業務です。
患者さんには血管の見えやすい人も見えにくい人もいますが、見えづらく難しい血管に成功したときは、大きな達成感を得られます。
救急の業務
救急センターには、突然具合が悪くなった人やケガをした人が運ばれてきます。
外来や病棟も、いつ患者さんが急変するかわからない中で、最初に対応するのが看護師なのです。
患者さんの状態を見ながら、異変があれば医師へ報告し、治療に入ります。
チームの一員として現場に携わる上では責任も生じるため緊張もしますが、その結果患者さんを救うことにつながったときには、なんとも言えない達成感があります。
日常生活のサポート
看護師の仕事は、診療のサポートだけでなく、患者さんの生活に必要なことを幅広くサポートします。
食事や排泄、風呂の介助など。
例えば、寝たきりで入浴ができない患者さんにとって、身の回りを清潔に保てないことはストレスにつながります。
そんなとき、看護師が頭だけでも洗うことでとてもさっぱりするようで、看護師側にとっても大きな満足感を得られます。
リハビリ
リハビリを必要とする看護師さんに対する専門的な指導は、理学療法士や作業療法士が行います。
しかし歩行練習や屋外の散歩、ベッドサイドでの筋力訓練には、看護師が付き添うこともあります。
リハビリ中は、患者さんとのコミュニケーションの時間でもあります。
業務中には忙しくて話せなくても、リハビリ中にはいろいろな話ができ、ほっこりする時間が過ごせます。
患者さんからの質問に答えるだけでなく、患者さんから教えていただくことも多く、充実した時間です。
看護計画
看護学生時代に悩まされる看護計画も、実際に現場に出てからはさほど難しくありません。
しかし注意したいのが「患者参画型看護計画」です。
看護師は担当患者さんの状態に合わせ看護計画を立案しますが、「患者参画型看護計画」では、患者さんやそのご家族と一緒に看護計画を考えていきます。
すべての患者さんに行うことは難しいものの、大きなやりがいにつながます。
また、患者さんの生活指導のパンフレット作成にも、似たような喜びがあります。
病院のパンフレットだけでなく、患者さんに合わせたパンフレットを用意していれば、より具体的な指導ができます。
手間は掛かりますが、患者さんの喜ぶ姿は本当に励みになりますよ。
看護師の仕事のつらさ
これだけやりがいのある看護師の仕事にも、やはりつらさがあります。
患者さんの看取り
命に関わる看護師の仕事は、患者さんを見送ることも当然あります。
経験したからといって慣れるものではありませんが、看護師の仕事では避けては通れません。
外来業務
来院された患者さんの問診、案内、処方内容や次回の説明、カルテのチェックなどを行います。
場合によっては、待ち時間が長いと怒りだす患者さんもいるため、その対応も求められます。
同じ診療科でも、患者さんの状態ごとほんの数分から数十分と、診察の所要時間は違います。
朝からずっと待っている人や、忙しい人ももちろんいますが、すべての人の要望を聞くわけにもいかず頭を悩まされることになるでしょう。
勤務終了間際の急変、急患
もう少しで勤務が終わるというタイミングで、急変や急患に当たることはもはや「看護師あるある」でしょう。
目の前の患者さんを無視するわけにはいかず、どちらの仕事も続けなければいけないため大変な思いをします。
委員会・研究会の準備
委員会の資料準備、連絡、看護研究のレポート作成などは、患者さんとかかわる仕事ではないもののとても時間をとられます。
業務後に取り組まなければならず、これらの対応のために残業になることもあります。
看護師の大変なエピソード
夜勤の退勤前に急変と緊急入院が重なると、厳しい状況に陥ることがあります。
緊急入院は他のチームに代わってもらえても、急変対応はそうはいきません。
入院患者さんの見回り、点滴交換、オムツ交換、尿量チェック、さらに夜が明けてから手術や検査の準備、食事介助もする必要があります。
三交代の場合には、前日は日勤業務を行い、家事や育児で仮眠もとれないまま夜勤に入り、飲まず食わずで走り回って午後にようやく帰る……という場合もあります。
看護師の仕事は、やはり体力勝負なのです。
つらい看護師の仕事を続けるコツ
看護師は、仕事中にも泣きたくなるようなことが何度もあります。
それでも看護師の仕事はつらいだけでなく、やりがいを感じる瞬間があります。
「ありがとう」の言葉をもらえる
当たり前のように行なう行為でも、患者さんにとってはとても嬉しいことかもしれません。
そして患者さんが笑顔になり、「ありがとう」と言ってくれたときには、看護師をしていてよかったと思えます。
新たな目標を作ってモチベーションをあげる
仕事を続けることによって、自分に向いている分野や得意なことが分かってくるでしょう。
現場で経験を積んでいく中で、それ以外にも研修会や勉強会で知識を深めたり、資格をとったりといった目標ができれば、自身のスキルアップやモチベーションアップにつながります。
ワークライフバランスを考慮できる
看護師は、自分の理想のライフスタイルに合わせて自由に勤務形態を選ぶことができます。
収入重視の人は夜勤のある現場、家庭を大切にするため夜勤や休日勤務を避けたい人は日勤のみの職場、スキルアップを目指したい人は専門的な分野の現場、週2?3日働きたい人はパートの契約というように、選べる勤務形態の幅が広いのです。
安定性がある
大きな魅力の一つに、転職を考えるときも「ほかの職種で働きたい」とは思えなくなるような安定性があります。
看護師の求人は常に需要があり、収入も安定しています。
職場ごと細かな違いはあっても、基本的な業務内容は同じのため、仕事をゼロから覚える必要もありません。
看護師に必要な心構え
看護師の役割を理解する
「今自分がすべきことはなんなのか」が分からないなら、医療の現場では働けません。
業務内容ごとさまざまな医療職が存在する中で、看護師がすべきことは診療のサポートから患者さんのお世話まで、多岐に渡ります。
常に指示待ち人間にならないよう、今自分がやるべきことを考え、動かなければなりません。
いつでも患者さんの心に寄り添う
私たちが接するのは、寝たきりでも、認知症でも、私たちと同じ「人」です。
自分の立場に置き換え、「こんな対応をされたら嫌だ」と思うようなことはせず、喜ばれる行動をします。
当たり前のことですが、患者さんに接するこうした気持ちはとても大切です。
自分の体調管理をする
社会人として体調管理は当然しなければなりませんが、看護師の場合は「少しくらい具合が悪くても出勤する」ということはできません。
免疫力の低い患者さんには、わずかなウイルスが大きなダメージになりかねないためです。
だからと言って仕事を休むと、周りの看護師に影響が出ます。
休日や夜勤では最低限の人数でシフトが組まれており、代わりの勤務者を探すことも難しいため、くれぐれも体調管理には気を付けましょう。
まとめ
看護師の仕事は多岐に渡り、幅広い知識と経験が必要です。
そもそも看護師になるためにはじっくり勉強をして、国家試験に合格するという長い道のりもります。
わざわざその道を選んだあなたは、看護師の仕事に魅力を感じているのではないでしょうか。
患者さんを助けたい、役に立ちたいというように色々な動機、それぞれ思いを抱えて看護師を目指したのではありませんか?
もちろん命に関わる仕事のためつらいことも多く、「現実はイメージとは違った」ということもあるでしょう。
しかし、だからこそ自身の成長にもつながります。
自分が担当した患者さんが回復して退院し、次に外来で会ったときに声を掛けられたときには、とても嬉しく思います。
患者さんのお世話をするだけでなく、患者さんからパワーをもらっているとも言えるでしょう。
試練を乗り越えるのは簡単ではありませんが、看護師のやりがいや達成感を得るために前向きに頑張りましょう!