病棟看護師の平均年収!相場感や給料アップのための転職のコツ
あなたは、現在の職場について満足しているでしょうか、それともなにか悩みを抱えているでしょうか。
人間関係やスキル不足、現在の職場の待遇、福利厚生など……働く上でさまざまな悩みが出てきますよね。
特にお給料にまつわるお悩みは、日々の生活に直結するため「いっそのこと転職した方がいいのかな?」とよぎることもあるのではないでしょうか。
今より高い給料を目指したくても、自分で条件に合う職場を見つけて転職活動を成功させることは楽ではありません。
そこで今回は、病棟看護師に注目しながら経験談を織り交ぜて平均収入や給料アップの方法をご紹介します!
病棟看護師の平均給料
「正直なところ、看護師の給料相場が分からない」という人もいるのではないでしょうか。
平成27年度賃金構造基本統計調査を参考にすると、平均給料はこのようになります。
正社員で新卒入社した場合
平均給与:看護大学4年課程 約21万円、看護3年課程 約20万円
細かく記載すると、7800円の差があります。
正社員で転職した場合
平均給与:約33万円
もちろん経験年数によっても違いますが、一般労働者に比べると、高い水準です。
パート・アルバイト
正看護師:約1700円
准看護師:約1400円
基本給以外の収入につながるポイント
基本給だけ見た場合には「本当に看護師の給料って高いの?」と思ってしまうかもしれませんが、看護師の収入では「手当」が非常に重要です。
主な手当は、夜勤手当と資格手当。
夜勤は厳しいと感じる人も多いですが、その分夜勤手当があるため、看護師の平均年収が高い水準にあります。
また、資格を保有していることでさらに手当がプラスされ、収入につながります。
【手当にまつわる経験談】
家庭の事情で夜勤を辞め、日勤常勤として働きはじめたとき、月々8万円の差が生まれました。
日勤常勤としてはじめての給与明細を見たときは、衝撃でした。
それ以外にも、資格手当・通勤手当・住宅手当・役職手当など病院ごとにさまざまな手当が支給されます。
さらに賞与も支給されることで、看護師の年収につながるのです。
私が昔勤務していた病院の賞与は年2回、2.5ヶ月分でしたが、転職してみると年3回、4.5ヶ月分になりました。
仕事内容や働きやすさ、勤務時間はあまり違わなかったので「早く転職しておけばよかった!」と思っちゃいました。
病棟看護師の給料はどのように決定する?
勤続年数
同じ職場で長く勤めていると、昇給を繰り返すによって基本給がどんどんベースアップしていきます。
職務給
仕事内容を基準にした賃金制度が職務給であり「看護師だから○円、准看護師は○円」というように給料が決定します。
例えば正看護師と准看護師を比べた場合には、正看護師の方が給料が高くなります。
【給料の違いの経験談】
私は同級生と同じ職場で働いていたのですが、職務給による給料の違いを実感したことがあります。
私は看護師で、彼女は専門性を求められる助産師でした。
そのため同じ職場でも、彼女の方がおよそ1万円ほど高く支給されていました。
職能給
職能給とは、職務遂行能力を基準にした給料を決定する制度です。
具体的な経験やスキルだけでなく、リーダーシップや協調性も判断基準になります。
職能給は経験を積むほど向上していくため、長く勤めれば勤めるほど給料アップにつながります。
【職務遂行能力にまつわる経験談】
以前の職場に、周りの人をどんどん引っ張っていく憧れの先輩がいました。
仲良くなり、お金にまつわる話もするようになって給料のことも教えてもらったのですが……その金額に驚き!
職務遂行能力を評価されるということは、給料にこんなにも影響を与えるすごいことなんだな……と実感しました。
病棟看護師が給料アップする方法
給与アップのためには、経験年数をつまなければいけないというイメージを抱いている人も多いのではないでしょうか。
確かに、豊富な経験によって給料が変わることもありますが、その一方で今すぐできることもあるんです。
今の勤務先で給料アップする方法
上司に直接交渉する
必ずうまくいくわけではないのですが、勇気があるなら思い切ってチャレンジしてもいいかもしれません。
「お給料が不満です、もっとアップしてください!」というのではなく「こういう役割を担っているので、その分お給料のベースアップを検討してもらえないでしょうか?」と謙虚に伝えてください。
スキルアップする
近年、認定看護師や、専門看護師を欲しがる病院は少なくありません。
資格を保有している人に専門職手当を用意している場合もあるため、給料アップのために資格取得を目指すのもいいでしょう。
転職も視野に入れる
看護師求人は数が多く、今よりお給料が高い職場も見つけやすいでしょう。
しかし、私も経験があるのですが、転職では時間も労力もかなり必要です。
忙しい看護師は、効率的な転職方法をチェックしておきましょう。
転職サイトを活用する
看護師向けの転職サイトは、効率的な転職に欠かせない存在です。
資格、勤務地、希望条件などを指定することで、自分に合った求人が見つかります。
看護師転職エージェントに登録する
転職エージェントは、担当スタッフが転職をサポートしてくれるサービスです。
転職サイトに記載された情報のほか、独自のコネクションで集めた情報の共有や、職場への条件交渉もしてくれます。
例えば「中途採用の看護師にも、教育体制を整えてくれている病院で働きたい」というような希望を伝えれば探してくれるため、より働きやすくなります。
【転職エージェントにまつわる経験談】
私は結婚してから日勤常勤ですが、病棟看護師をしていると土日出勤も少なくありません。
そのため、土日休みの旦那とはすれ違いが多くなってしまいました。
そこで転職を検討しはじめたのですが「日勤常勤、土日休みの病棟看護師」という条件に当てはまる求人は多くありません。
やっぱりどれか諦めないといけないかな……と思いながら転職エージェントに相談したところ、気になっていた病院に条件を交渉してくれました。
その結果、希望の病院で希望の働き方ができるようになりました!
病棟看護師が給料アップするための求人の選び方
病棟看護師は求人数が多いため、今よりいいお給料になるためにどの求人を選べばいいか悩んでしまいますよね。
そこでここからは、給料アップにつながる選び方のポイントをご紹介します!
給料例を見ながら今よりいい職場を探す
求人情報には、現在活躍している人材の基本給や年収の一例が掲載されているため、これらに注目しながら今よりも水準の高い求人を探してみてください。
基本給だけでなく賞与や昇給の詳細を確認する
病院ごと、賞与や昇給の扱いはそれぞれ違います。
先ほどご紹介したように、年2回2.0ヶ月分の賞与を用意している病院もあれば、年3回4.0ヶ月分という病院も同じです。
昇給についても、年1回の職場と年2回の職場では、基本給が同じであっても数年後の給料が大きく違うでしょう。
給料アップを目指すなら、さまざまなポイントに注目しながら条件のいい病院を選んでください。
手当や福利厚生にも注目する
どのような手当や福利厚生を用意しているかは、病院ごとに大きく違います。
金額や内容も違うため、求人情報によく目を通して事前に確認しておきましょう。
体験談から見る、実際に給料アップしたきっかけ
給料アップには昇給が欠かせない!
私が働いていた病院では、年1回、4月に昇給がありました。
5年目くらいまでは、毎回7000円~10000円ずつのペースで基本給がどんどん上がっていきました。
その後、少しずつ昇給額が緩やかになっていったものの、基本給がアップすればその分賞与額も変わるので、モチベーション高く働けましたよ。
転職したらスムーズに給料アップ!
基本給がほとんど変わらない病院に転職したのですが、福利厚生や手当が大きく違いました。
通勤手当、扶養手当、住宅手当などがあったので、月におよそ7~8万円ほど給料アップしたんです!
前の病院のようにサービス残業もなく、時間外手当についてもちゃんともらえていたので、結果的に給料アップにつながりました。
雇用形態による違い
月給や年収
看護師は、正社員、契約社員、派遣、パートなどの雇用形態があります。
中でも正社員は、安定的に給与が支給されます。
派遣社員の場合は賞与は出ないものの、時給相場は2000円と高めに設定されているのが特徴です。
・正社員の場合:年収およそ490万円
・派遣社員の場合:年収およそ200万円
・パートの場合:年収およそ250万円
派遣社員やパートの場合、働いた日数や時間によっても金額が変わります。
給料以外の雇用形態別メリット・デメリット
正社員のメリット
・社会保険がしっかりしている
・福利厚生についても充実している
・突然仕事がなくなることがなく、安定している
正社員のデメリット
・仕事の責任が大きい
・残業が多い
・有給休暇や連休が取りづらい
・嫌なことがあったり職場が合わないと思ったりしても、仕事を辞めづらい
契約社員のメリット
・社会保険がしっかりしている
・福利厚生は正社員と同じなど好待遇な場合が多い
・残業が少ない
・有給休暇が比較的取りやすい
契約社員のデメリット
・契約期間が満期になれば職がなくなる
・病院によっては正社員と同じくらい残業が多い
派遣社員のメリット
・派遣先を自由に選べ、合わない職場もすぐに変えられる
・残業が比較的少ない
・有給休暇や連休が取りやすい
派遣社員のデメリット
・社会保険や福利厚生は病院でなく派遣会社に由来するため看護師の一般的な水準に達しない場合もある
・職場を変えるたび、仕事を覚え直したり人間関係を築き直したりする必要がある
・仕事がなくなる可能性もあり、安定していない
【派遣社員にまつわる経験談】
友人の看護師は、派遣という働き方のみを選んでいました。
海外旅行が好きだった彼女は、ある程度お金を稼いでは知らない国や土地に行くことを、楽しんでいたようです。
彼女によると、派遣社員は制約が少ないので、嫌なことがあってもその期間だけと割り切れば働きやすいのだとか。
安定しているとは言えずとも、楽しそうに生きている彼女を見て「そういう働き方もあるんだな」と羨ましく思いました。
パートのメリット
・勤務時間が自由なので、ライフスタイルに合わせた無理のない働き方ができる
・残業が比較的少ない
・責任を求められるような仕事が少ない
パートのデメリット
・社会保険や福利厚生の有無は、病院によって違う
・勤務時間、勤務期間などによって正社員のような待遇が受けられないことが多い
・安定性が高くない
・責任の重い仕事をしないため疎外感を覚える場合がある
【パートにまつわる経験談】
以前の同僚に、小さいお子さんを育てながら正社員として働いてる人がいました。
しかし、頻繁に「子どもが熱を出したので休みます」という連絡が来たり、保育園からの連絡を受けて早抜けしたりしていました。
そのうち、彼女は「他の看護師に申し訳ない」と言ってパートに切り替え、その後は「もちろんパートだからと責任がなくなったわけじゃないけど、正社員のときよりは気楽に働ける」と言っていました。
子育て中の看護師にとって、ありがたい雇用形態のようです。
まとめ
今回は病棟看護師のお給料について、色んな情報をまとめました。
しかし相場がわかったところで、今すぐ給料アップできるとは限りませんよね。
しかし、看護師の魅力の一つに、常に需要が高く求人の種類が多いことが挙げられます。
もっと給料アップしたいからと転職を検討しているなら、看護師転職エージェントを使ってスムーズな転職を叶えてください。
転職エージェントのサポートを受けることで、希望の条件の求人を見つけやすくなるはずです!